犬と猫の予防接種 Vaccination
まずは健康チェックを受けましょう
新しく家族を迎えたら、まず動物病院に連れて行き、健康チェックを受けることをお勧めします。
獣医師は栄養状態や皮膚、被毛、耳、目、鼻、口などを見たり、触れたりして異常がないか調べます。心臓や肺の聴診で異常が見つかる場合もあります。検便で寄生虫がみつかることも稀ではありません。
猫では猫白血病ウイルスと猫免疫不全ウイルス(猫エイズ)の検査を受けておいた方が安心です。
通常、ワクチン接種の前にも健康チェックをし、健康であることを確認しますが、できればその前に健康チェックを受けておいた方がよいでしょう。
こんなにある 予防接種で防げる病気
現在ワクチン接種によって予防できる病気には、以下のようなものがあります。
予防接種で予防できる犬の病気
- 犬ジステンパー
- 犬パルボウイルス感染症
- 犬伝染性肝炎
- 犬アデノウイルス2型感染症
- 犬パラインフルエンザ
- 犬レプトスピラ感染症
- 犬コロナウイルス感染症
- 狂犬病
狂犬病以外は通常混合ワクチンの形で接種し、5種混合ワクチンから9種混合ワクチンまであります。
予防接種で予防できる猫の病気
- 猫ウイルス性鼻気管炎
- 猫カリシウイルス感染症
- 猫汎白血球減少症
- 猫白血病ウイルス感染症
- 猫クラミジア病
3種混合ワクチンと5種混合ワクチンまであります。どのワクチンが適当かは、飼育環境や地域によって異なりますので獣医師に相談すればよいでしょう。
予防接種はいつすればよい?
ペットが家にやってきたらすぐにワクチンを接種するのではなく、10日間から2週間はまず新しい環境に慣らします。
移動のストレスや生活環境の変化によるストレスは胃腸炎や免疫力の低下をひきおこし、生命にかかわるような事態になることもまれではありません。シャンプーや耳そうじなどペットにとってストレスになりそうなことはできるだけ避ける必要があります。したがってこの時期が過ぎてからワクチンを接種行います。
ほとんどの子犬や子猫は母乳から免疫をもらいます(移行抗体)。
この免疫は生後約2ヵ月から4ヵ月で消失しますがその時期には固体差があります。この母乳からの免疫量が多いとワクチンが効かないため初年度のワクチンは数回接種する必要があります。
通常は初回ワクチンを生後8週で接種し、以後3〜4週間ごとに15〜18週まで接種します。終了時期はワクチンの種類により異なります。
また、初回ワクチンを移行抗体の影響を全く受けない時期に接種しても1年以上持続する強い免疫を作るためには2回以上の接種が必要です。
予防接種後に注意すること
- 最終のワクチン接種後2〜3週間で完全な免疫ができあがりますので、それまでは公園など感染の機会のある場所には連れて行かないようにします。
- 接種当日は激しい運動やシャンプーは避けてください。
- 熱がでたり、注射部位を痛がったりすることがあり、そのために震えや元気がなくなることもあります。通常は1〜2日で回復します。
- まれに接種後アレルギー反応やアナフィラキシーショックをおこすことがあります。
蕁麻疹や顔の腫れ程度のものからショック状態になるものまでさまざまですが、ワクチンという性格上絶対おこらないとは言い切れませんので、異常がみられたらただちに動物病院に連絡して下さい。