画像診断科 Diagnostic imaging
外から見ただけではわからない臓器の状態や骨の状態を様々な機器を使用して可視化することで病気を診断する診療科です。64列CT撮影装置をはじめ、多くの検査機器を導入しており幅広い症例に対応することが可能です。症状や疑われる病気に合わせて適切な検査法を選択し、詳しく評価します。
適切な検査法を選択
CT検査
CT検査とは
CT検査はX線発生装置をらせん状にぐるぐる回転させながら、身体の断面を撮影する検査です。同じX線を使うレントゲン検査よりも、病変部位や形状等の細かい情報を得ることができ、さらに3D処理により、どこの部位にどのような変化が生じているか鮮明に描き出すことができるのが特徴です。これによりレントゲン検査やエコー検査では分からなかった病変が明らかになる場合があります。当院では2010年に4列マルチスライスCTを導入し、現在まで1000症例以上の実績を積み上げてきました。2017年には64列マルチスライスCTを導入し、より高速に精細な撮影が可能となりました。つまり状態によっては無麻酔下でもCT撮影が可能となりました。
CT検査の方法
CT検査は通常全身麻酔をかけ、人工呼吸の下、撮影は呼吸を止めて行います。動物の状態によっては無麻酔で撮影することもあります。検査自体は動物が不動化してから長くても10分程度で終了します。検査の目的によっては造影剤を使用する場合があります。
造影剤を使用することにより血管や病変がより鮮明となり、正確な診断が可能となります。
実際のCT検査の例
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腹腔内腫瘍切除
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門脈シャント
デジタルレントゲン
従来のレントゲンとは異なり、レントゲンフィルムではなくCCDセンサーを使用して撮影します。センサーの感度が高いため必要な放射線量が低い(被曝を抑えることができる)、画像の調節(拡大、縮小、コントラストや濃度の調節など)ができるというメリットがあります。そのため患者さんはより少ない被曝で高精度の検査を受けることができます。
主に骨の状態、気管、肺の状態を確認するときに使用します。エコーとは違い、全体像を捉えることができるのでスクリーニング検査でも用いられます。
歯科用レントゲン
小型の機械で照射野が狭く、必要な部位の画像を最低限の被曝で得ることができます。抜歯などの歯科処置をするとき、歯根や歯槽骨の状態を評価するときに使用します。またハムスターなど小型の動物を撮影することもあります。
超音波診断装置
心臓の検査、腹部臓器の評価、そのほか体表臓器の評価や救急医療におけるFAST(外傷や急性の出血、胸水貯留の評価)、肺の評価などで幅広く用いられます。レントゲンが臓器の全体像の評価に適しているのに対し、エコーでは各臓器の詳細な構造や血流、動きなどをリアルタイムで評価できることが強みです。
担当スタッフ紹介
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所属学会
- 日本獣医師会
- 動物臨床医学会
- 獣医神経病学会
- 日本獣医画像診断学会
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出身地大阪府
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卒業大学大阪府立大学
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メッセージ毎日飼い主様とお話しをさせていただく度に、獣医師になれた喜びとそれに伴う責任を痛感しています。真面目一辺倒に病気を診るだけでなく、飼い主様とその家族であるペットにとって、何が一番幸せなのかを一緒に考えられる時間を提供できればと考えています。
寂しがり屋の関西人です、気軽に声をかけてください。
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所属学会
- 日本獣医師会
- 動物臨床医学会
- 日本獣医学会
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出身地広島県
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出身大学山口大学
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メッセージ飼い主様と動物にとってベストな治療を提案出来るよう、丁寧な診察を行っていきます。
不安なことや気になることはなんでも相談していただければと思います。