検査結果を読み解いていく内科に惹かれた
獣医師になったきっかけは、ひとつは私の父が獣医師だということ、もう一つは中学生の頃からポメラニアンを飼いはじめて、この子が大きくなった時に何かできたらな、という思いからです。
大学では内科の臨床研究室に進みました。外科にも興味はあったのですが診断を推理していくような、血液検査などの検査結果から自分で考えて推測する、というところに魅力を感じ内科の方に進みました。
血液・腫瘍分野の知識をさらに深めていきたい
就職先は地元の広島に近い中国地方あたりで考えていました。大学の研究室では血液やリンパ腫、血液系脳腫瘍などを診ることが多く、その分野に興味を持ちました。
当院院長が動物の血液学で日本における著名な獣医師だったということと、当院が血液、腫瘍分野など内科系が強いということを知り就職を志望しました。
専門分野では現時点では腫瘍内科に一番興味を持っています。認定医制度もあるので将来的には資格取得をしてさらに専門的に診察ができるようになっていきたいと思っています。
犬猫に関しても長寿化が進み、人間以上に高齢化が進んでいます。その中でも腫瘍は大きく命に関わってくる病気です。患ってしまった子たちを助けてあげたいという思いがありますし、腫瘍は学問としても面白い分野だと感じています。
腫瘍が疑われて、それがどういう腫瘍でどういう検査を進めていったら患者さんにわかりやすく説明できるか。どういう治療をしたらその子にとってより良いのか。今ある情報をしっかり使いながら、診断や治療の計画を立てていけるところが重要だと思っています。
小さな変化にも気付いてあげてほしい
今後のキャリアの目標としては、血液や腫瘍分野を学びながら、オールラウンダーとしてベースを固めていきつつ、自分の進みたい専門分野を長い目で探していけたらいいなと思っています。自身の知識や技術に満足することなく、日々学んだことを飼い主様に還元することが獣医師としての努めだと考えています。
飼い主様には普段から大事にされている猫ちゃんワンちゃんにしっかり触って小さな変化にも気づいてあげてほしいです。特に猫ちゃんは病気を隠そうとする動物です。少しでもおかしいな、と気づいてあげられるのは身近にいる飼い主様ですので、普段からペットの様子をよく観察してもらえたら、病気の早期発見につながります。特に寄生虫の予防やワクチン接種は普段から是非とも受けて頂きたいです。